変形性膝関節症はなぜ痛い?
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更新日:2013.06.11
<定義>
変形性関節症(OA)は、関節軟骨の変性や摩耗を特徴とし、関節構成体や関節近傍組織に生じる一連の二次性変化を包括した疾患と定義されます。

<有病者数及び有病率>
有病者数・・・X線学的膝OAでは約2,500万人
有病率・・・60歳以上 男性→47% 女性→70%
※無症状のものも多く、痛みを伴うものは20から40%程度

<なぜ痛む?>
1)臨床像
・動作開始時や歩行時などの運動時痛が主体
・皮膚の痛みと比べると、局在がはっきりせず、鈍い、不快、長引きやすいといった特徴があります
・痛みの程度は活動性に依存します(心理状態も痛みの変化に関与)

2)痛みの発生部位
関節内組織(関節軟骨、軟骨下骨、滑膜、関節包、膝蓋下脂肪体、関節内靭帯)由来と考えられる痛みが主ですが、膝関節構成組織には、侵害刺激を伝達する末梢神経が密に分布し、特に疼痛関連ペプチドであるCGRPを含有する神経線維は滑膜や膝蓋下脂肪体に密に分布しています。

3)関節痛の発生機序
組織が変性を来したからといって必ず痛くなる訳ではなく、末梢感作と続発する慢性重症例の中枢感作、すなわち、神経系の変化の有無により、痛みの有無は決まります。

末梢感作とは滑膜炎、半月板不安定による機械的刺激、軟骨・靭帯・関節包に生じる変性が痛覚神経に作用することを指します。

また、痛覚神経は炎症性疼痛に関わるものと神経障害性疼痛に関わるものの二つに大まかに分けられます。

関節、骨は神経ペプチドを有する感覚神経により支配されており、炎症性疼痛が発症しやすいと考えられています。

また、神経ぺプチドを有する感覚神経は求心性にシグナルを送るだけではなく、神経終末から神経ペプチドを遊離させ、効果器としても機能する働きもあり、放出されたペプチドは、炎症・免疫細胞を活性化し周辺に腫れ、痛みなどの神経性炎症を引き起こします。

神経障害性疼痛とは、神経の直接の損傷や疾患の結果として、生じる痛みのことを指し、膝関節痛においてもその関与は指摘されています。

また末梢神経だけでなく、2次ニューロンである脊髄後角細胞は、末梢から繰り返し痛み刺激を受け、次第に興奮しやすくなることが分かっており、これを脊髄感作といいます。

脊髄感作の結果、わずかな刺激が痛みシグナルを中枢に伝えるようになり、また、一つの受容感覚野が広がることにより、痛みの増強、広範囲疼痛、関連痛などが発生するようになります。

脊髄より中枢の脳にも慢性疼痛による変化が起こりうることが報告されていて、心理的社会的要因も膝関節痛を増悪させる可能性があります。

<まとめ>
このように様々な要因で痛みは増悪と寛解を繰り返しますので、変形性膝関節症は多面的なアプローチを状況に応じて使い分けながら、治療をすることが必要になってきます。
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